末期がんが治った! 新薬「免疫チェックポイント阻害薬」に医学界が騒然!



免疫チェックポイント阻害薬の記事用画像


今回は、米国がん研究会議で、新薬「免疫チェックポイント阻害薬」の投与により、末期がんが治ったとの研究結果が発表され、医学界が騒然とした件について紹介致します。驚くべきことに、これまでのがんの治療方法では手の施しようがない状態まで進行してしまった末期がん患者のがん細胞が、免疫チェックポイント阻害薬の投与により消えたとのことで、今後、末期がん状態になってしまっても、この薬で完治できるようになるのではと大きな期待がかけられています。



医学界が驚いた米大学研究チームの研究結果発表


2015年4月(4/18 ~ 4/22)に、米ペンシルベニア州のフィラデルフィアで「米国がん研究会議」が開かれました。この「米国がん研究会議」とは、がん治療において、世界最新最先端の研究結果が報告される会議です。


そして、今回開催された米国がん研究会議では、米国のジョンズ・ホプキンス大学のキンメルがんセンターの研究チームが、医学界が騒然とするほどの研究結果を発表しました。


ちなみに、ジョンズ・ホプキンス大学は、超名門で超難解の医学部があることで有名なアメリカにある大学です。


関連サイト:
ジョンズ・ホプキンス大学 – Wikipedia


免疫チェックポイント阻害薬の投与により、末期がんが治った!


米国のジョンズ・ホプキンス大学のキンメルがんセンターの研究チームが発表した研究結果の内容は、これまでのがんの治療方法では手の施しようがない状態まで進行してしまった末期がん患者(乳がんタイプのがんに侵され、他部位にも転移している末期がん患者)のがん細胞が、免疫チェックポイント阻害薬の投与により、がん細胞が検出されない「寛解(かんかい)」状態になったとのことです。つまり、末期がんが治ったのです!


寛解(かんかい)とは、病気の症状や状態が、一時的、または、継続的に軽減した状態のことを言い、がん治療において寛解という言葉を使う場合は、がん部分が小さくなり、症状が改善された状態を「部分寛解」と言い、がん細胞がなくなり、検査の数値が正常を示す状態になった場合は、「完全寛解」と言います。


米国のジョンズ・ホプキンス大学のキンメルがんセンターの研究チームは、これまでのがんの治療方法では手の施しようがない状態まで進行してしまった末期がん患者21人(乳がんタイプのがんに侵され、他部位にも転移している末期がん患者)に免疫チェックポイント阻害薬を投与し、4分の1以上の末期がん患者に効果があったことを確認。


また、免疫チェックポイント阻害薬を投与した末期がん患者21人のうち、2人は、がん細胞が縮小。そして、別の2人は、がん細胞が消えた寛解状態になったことを確認したとのことです。


免疫チェックポイント阻害薬のポイント説明画像
  • 薬の投与により、がん細胞の防御力を落として、免疫でがん細胞へ攻撃する治療方法
  • 4分の1以上の患者にこの薬の効果があることを確認できた
  • 末期がんが完全に治った患者もいた

免疫チェックポイント阻害薬の投与は、新しい発想の免疫治療方法


免疫チェックポイント阻害薬を投与する治療方法は、実は、まったく新しい発想の治療方法と言えます。免疫とは、病気の原因などを攻撃する人間誰もが備え持っている機能のことです。最近の研究では、がん細胞は、人間が備え持っている免疫の攻撃を防いでいることが分かりました。がん細胞の表面には、「PD-L1」という名称のタンパク質があり、このがん細胞の「PD-L1」が、免疫細胞の「PD-1」に働きかけると免疫の攻撃がストップしてしまうのです。


本来、免疫細胞の「PD-1」は、自身の免疫系の暴走を防ぐために備わっている機能なのですが、がん細胞は、免疫細胞の「PD-1」の機能を逆に利用して、人間が持っている免疫の攻撃を防いでいるのです。






元々、がん細胞は、健康な人の体内でも毎日3000個~6000個ほど作られていますが、それでもがんにならないのは、人間が備え持っている免疫細胞が、がん細胞を攻撃し、全て死滅させているからなのです。しかし、免疫力が弱まってしまったり、免疫が機能しなかった場合に、がん細胞が増殖していきます。


がん細胞の表面のタンパク質「PD-L1」が免疫細胞の「PD-1」の機能を逆に利用して人間が持っている免疫の攻撃を防いでいる対応関係のことを、「免疫チェックポイント」と呼んでいます。この「免疫チェックポイント」を無効にし、人間が本来持っている免疫の力で、がん細胞を攻撃し、がん細胞を死滅させるようにすることが、免疫チェックポイント阻害薬の仕組みなのです。


免疫チェックポイント阻害薬を使った治療方法の分かり易いイメージとしては、がん細胞は鎧(よろい)をまとっているのですが、免疫チェックポイント阻害薬によって、がん細胞がまとっている鎧を取り除き、丸裸になって防御力がなくなったがん細胞に免疫の力で攻撃し、gがん細胞を死滅させるような感じです。



末期がんでも完治できるようになる未来はそう遠くではなさそう


免疫チェックポイント阻害薬の投与による治療方法は、今後に大いに期待できる新しい免疫治療方法と言えます。また、最近では、別のがん治療方法になりますが、「光免疫療法(光線免疫療法)」と呼ばれている治療方法の研究も進んでいます。


当サイト内関連ページ:
がん治療に革命か がん細胞だけを消す「光免疫療法」が凄い!

さまざまな免疫治療方法の登場により、末期がんでも完治できるようになる明るい未来はそう遠くではなさそうです。



2015/06/07 (文章:アルテ)

このページの記事は、医療や医学に関する情報を紹介し、必要とする人達に共有してもらうためものです。特定の治療方法や特定の医学的な見解を読者へ推奨するものではございません。あらかじめご了承ください。

参考文献:

Pembrolizumab versus Ipilimumab in Advanced Melanoma. – PubMed – NCBI
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25891173
(上記ページは、悪性黒色腫に免疫チェックポイント阻害薬が効果がある件についての論文です。)

米大学研究チーム発表のがん治療 末期患者のがん細胞が消滅
http://www.news-postseven.com/archives/20150529_324983.html










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